毎日きちんとトイレで排泄している猫でも、実は我慢してトイレを使っていることがあるのを知っていますか?
我慢を見逃さないように、愛猫のトイレ不満サインをきっちりと受け取りましょう。
猫がトイレを我慢して使用していると、ストレスが溜まって変な所にオシッコをしたり、膀胱炎になることがあります。
膀胱炎は再発を繰り返すことが多く、猫にとって辛い病気です。
猫はトイレのしつけが比較的に簡単で、子猫の時からしっかりとトイレで排泄してくれることがほとんどですが、実は猫のトイレは奥が深いことを知っておきましょう!
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この記事は、トイレの不満を見抜く方法と、トイレ環境を改善する方法を解説します。
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トイレが嫌いなサイン
猫は人のように話せないので、態度で「トイレが嫌い」と訴えています。
ところが人が気づかないことが多く、猫は病気や問題行動をおこしてしまうことも!
愛猫がトイレに不満が無いのかチェックしてみましょう。
- トイレにすぐ入らない
- 排泄前にウロウロとして落ち着かない
- 排泄中に、前足をトイレのふちに乗せている
- トイレの中や横で、空中を前足でかく仕草をする
- 砂ではなく、トイレのフチや壁、トイレ周辺の壁や床をかく
- 排泄後に砂をかけずに逃げるように出る
- トイレから出たあと、トイレの周辺をしつこくカリカリとかく
- オシッコの回数が少なく、1回のオシッコの時間が長く量も多い
- ウンチの回数が2日に1回未満
愛猫にこのような行動が一つでも見られるなら、猫がトイレに不満があると考えましょう。
猫にとって快適なトイレ環境を見直す必要があるのです。
猫が好むトイレの条件
猫は、一度しっかりと「ここが排泄する場所」と決まると、理由がなければトイレの失敗をすることが無い動物です。
逆に言えば、一度決まったトイレで排泄しなくなるようであれば、トイレに気に入らない何かがあるということ!
猫にとってのトイレは、本猫の好みによる所が大きいので、試行錯誤してみましょう。
猫が好むトイレの条件は大きく分けて以下のようなものがあります。
- 適切な掃除
- 大きさと形
- 砂
- 数
- 置き場所
- 掃除
適切なトイレ掃除
猫が排泄したら、すぐに排泄物を処理します。
外出などの関係で無理な場合は、最低でも1日1回は必ずトイレの掃除をしましょう。
- 理想的には排泄後すぐに
- 最低でも1日1回
- オシッコ周辺とウンチ周辺の砂を捨てる
- 固まる砂なら、2週間に1回は全ての砂を新しいものにする
- 固まらない砂なら、1日おきに全ての砂を変える
「こんなに砂を変えるの?!」と思う方が多いのではないでしょうか?
しかし、猫はキレイなトイレが好きなので、システムトイレでも毎日シートは交換しましょう。
猫が好む大きさと形
猫トイレの大きさは、猫の体調の1.5倍の長さが必要です。
メインクーンやノルウェイジャンフォレストキャット、ラグドールなどの猫種では、大きめのトイレが必要ということ!
もし市販のトイレがどれも小さい時には、プラスチックの衣装ケースをトイレとして利用されている猫飼いさんもいます。
また、猫は見晴らしの良い場所で排泄する習性があるので、トイレのフチが高すぎたり、屋根の付いたものを嫌うことがあります。
人からすると、砂が飛び散るのを防ぎたいので、屋根付きや高いフチを選びたいところでしょう。
しかし、それが猫のストレスを高めている可能性も知っておいてもらいたいです。
- 猫の体長の1.5倍の大きさ
- フチは高すぎず、屋根は無い
もちろん、どんなトイレでも前述の「トイレが嫌いなサイン」が一つもないのであれば問題ありません。
猫の好むトイレ砂
猫がトイレの砂として好むのは、細かい砂で無臭のものです。
外で生活していた保護猫では、それまでの排泄の習慣から園芸用の土でなければ排泄しない、ということもあります。
ペットショップやブリーダーで使用していた猫砂がどんなタイプかもしっかりと聞いておいてください。
猫の好みや経験による所が大きいのがトイレ砂です。
トイレの容器に最低でも3㎝以上の深さで入れましょう。
固まる砂が良い猫と、固まる砂が嫌な猫がいるので、それも重要なポイント!
ノラ猫生活が長い猫で、砂利の駐車場で排泄していた猫を保護した際には、川砂を入れたトイレでやっと満足してくれたこともありました。
猫の生い立ちや生活環境によって、それぞれの猫の最適なトイレ砂が変化するようで、奥が深いですね。
- 一般的には細かい砂が好まれる
- 好みは様々
- 生い立ちや生活環境による
- 野良だった猫は土や砂利が良いこともある
猫に必要なトイレの数
「猫の頭数+1個」は広く周知されているかもしれません。
ですが、排便用と排尿用でトイレを分ける猫もいますので、たとえ一頭の飼育でも、二個のトイレが必須です。
- 飼育頭数+1個
- 排尿用と排便用が必要な猫もいる
理想的なトイレの置き場所
なんとなく、という理由で置き場所を決めていることが多いトイレですが、実はとても大事なのが置き場所です。
そして、最適な置き場所の条件は多いです。
- 静かで広い場所
- 他のトイレから離れた場所
- 猫が苦手なものが無い場所
猫は補食する側の動物なので、隠れてコソコソと排泄したりはしません。
外敵が来ないのか見渡せるところで排泄する習慣が残っているのでしょう。
そのために、狭かったり囲われているところでは排泄をしたくないという傾向があります。
多頭飼育では特に重要なのがトイレの位置です。
他のトイレやトイレの匂いが分かる位置では、落ち着いて排泄できません。
並んで置いてあるトイレでは、猫にとっては大きな一つのトイレととらえられてしまうことも!
トイレは離れた位置に置くようにしましょう。
トイレに入る時に、洗濯機がガタガタなっていたり、外から人が入ってきたり、大きなものをよけてトイレに行かなければならない、というのは猫にとってストレスです。
トイレの周辺だけでなく、トイレまでの通路にも障害物が無いようにするのが大切です。
猫に快適なトイレにするために
まずは、いつものトイレで排泄する猫の様子をこっそりと観察しましょう。
そして猫がトイレを嫌っているサインが無いのかを確認します。
もし、1つでも嫌っているサインがあった時には何かがストレスになっている可能性あり!
以下の順番で快適トイレを目指しましょう。
- 掃除を見直す
- 大きさが体長の1.5倍以上になるようにする
- 砂が母猫の使用していた物か確認(不明な場合は保留)
- 数が足りていなければ追加
- 他のトイレから離して、静かで広い場所へ
- フタが付いていれば外す
- 砂を変えてみる
トイレの砂に関しては、幼少期や母猫との生活環境が関連してくるので、把握しきれないことも多いですよね。
トイレ砂はいくつも試してみなければ正解が見つからないこともあるのです。
他の条件をクリアしても、やはり猫のトイレ嫌いサインがある時には、トイレ砂を試行錯誤する試練が待ち受けているでしょう。
おわりに
毎日使っているトイレに、まさか愛猫が不満を抱いているなんて!と驚く方もいるかもしれません。
しかし、猫のトイレは膀胱炎の原因にもなり、その他の噛みつきや抜毛などの問題行動にも大きくかかわっている大切なものです。
特に、肥満傾向のある、繊細なタイプのオス猫にとっては、トイレが本当に大切です。
なぜならストレスから膀胱炎になり、尿路閉塞が起きて、命に関わる事態になることもあるからです。
え?こんなことで膀胱炎に?と軽んじたりせずに、愛猫がお気に入りのトイレで毎日排泄できるようにしましょう。
また、飼い猫に関して悩みがある方は、「同じ悩みを抱えている」「同じことを経験した」など、飼い主同士で情報交換が出来るサイト
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動物を飼っている方は優しい方が多く、親身になって答えてくれますので、経験した生の声を聞きたい方はぜひ登録してみてください。
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