猫は犬よりも場所の移動によるストレスがかかりやすい動物です。
健康のために動物病院を受診するのに、受診することで逆に体調が悪くなる猫もいるほど。。。
病院大好き!となるためには、子猫の時期からのトレーニングが必要で、成猫の時点から突然に病院好きにするのは難しいでしょう。
それでも、通院のストレスを軽減することは可能です。
まだ元気なうちから、病院へのイヤな印象をなるべく減らす工夫をしておきましょう。
この記事では、猫の通院ストレスをできるだけ軽減できる工夫を解説していきます。
子猫の時にやっておきたいしつけは、こちらの記事を参考にしてください。
⇒【子猫の時にやっておきたいこと6選】
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愛猫と病院に行く前に知っておくべきこと
猫が病院を嫌いにならないためには、社会化期である生後2-9週の間に病院やキャリーに慣れておくことが大切です。
しかし、だいたいの猫が病院に来るのは、ワクチン接種の生後3か月あたりになるため、病院へ慣れるチャンスもなく、警戒心が育った時期に病院に初めて来ることになります。
社会化期を過ぎた猫は、動物病院の知らない匂いや嫌な臭い、知らない動物、犬や人がいて本能的に恐怖を感じています。
そこで良く分からないうちに、注射を打たれて痛い思いをして、度重なるストレスの連続で動物病院が嫌いになっていくのです。
- 恐怖を感じにくい社会化期を過ぎてから病院に行く
- 知らない匂いや音
- 見たことがない生き物がいる恐怖
- 動物病院で行われることは、痛みや恐怖しかない
嫌いな理由を踏まえた上で、愛猫が動物病院に行くことが怖くならないように、たくさんの工夫をしましょう。
愛猫と病院に行くための準備
まず大切なのは移動手段に必要なキャリーバッグです。
キャリーバッグの選び方から、病院ストレス軽減の工夫が始まっているので、猫に適したキャリーバッグを選択しましょう。
- ある程度しかいを防げる
- 小さすぎない
- 大きすぎない
- 普段から慣らしてあるもの
時々、外から猫が丸見えのキャリーバッグがありますが、猫のストレスになります。
中が薄暗く視界を遮る作りになっており、あまり外の世界が見え過ぎないものにしましょう。
また、キャリーバッグは災害時の避難場所としても使用する可能性があるので、大きさも大切です。
あまりに小さくて、体勢を変換できないようなものや、大きすぎて車が無ければ持ち運べないほど重いというのも問題です。
猫がくつろげるスペースがあって、猫がいてもお皿1つ入れられるスペースがあると良いでしょう。
普段からキャリーバッグに馴らしておくことが大切なのですが、残念ながら、実践されている方はとても少ないですね。
動物病院嫌いの猫には、次のような学習が染み込んでいます。
キャリーバッグが出てくるとき=動物病院に行くとき=嫌な時間の始まり
そうなると、キャリーバッグを出しただけで猫が部屋から姿を消しますので、普段の生活の中でキャリーバッグを使用することがお勧め。
つまり、キャリーバックの中でご飯を食べたり、オヤツをあげると、キャリーバッグが恐怖の対象になることを防げるということです。
- ご飯皿はキャリーバック内に置く
- オヤツやご褒美はキャリーバックであげる
- つねにキャリーバックはリビングに置いておく
- キャリーバック内にいる時はそっとしておく
病院への移動中の注意
キャリーバッグで移動中にも、猫のストレスが上がる出来事は沢山あります。
- 振動
- 匂い
- 知らない動物
- 暑さ
- 寒さ
猫のキャリーバッグを持つ時は、揺れを少なくしましょう。
匂いや視界を制限するために、キャリーバッグに家で使っているタオルを掛けます。
真夏や真冬の移動は、病気のある猫や、高齢の猫にとても大きな負担になりますので、できれば車移動でエアコンをかけての移動がお勧めです。
車移動が無理であれば、保冷剤や湯たんぽなどを使用しようしている方が多いです。
猫の体に直接あたらないように、保冷剤も湯たんぽも、しっかりと布で巻きましょう。
ストレス軽減のための待合室での工夫
動物病院は長い時間すごす可能性があるので、猫にとってはストレスがたまっていく場所の1つです。
予約が取れるなら、少しでも待ち時間が減るように利用できると良いですね。
そしてできるだけ、他の猫や犬から離れた席に座りましょう。
床に置くと、思いがけない犬の襲来にあう可能性があるので、椅子の上か膝の上にキャリーバッグを置くようにしてください。
キャリーバッグに家から持ってきたタオルをかけると目隠しになり、薄暗くて自分の家の匂いがすれば、少しでも安心できるようになります。
- 可能なら予約を取る
- 床に置かずに、椅子か膝に置く
- 自宅から持ってきたタオルでキャリーバックを覆う
待合で犬と目が合ってしまうと、それだけでパニックになる猫もいます。
目隠しや自宅の匂いはとても大切なので、ぜひ実践してください。
猫に優しい病院、キャットフレンドリー
キャットフレンドリーという言葉をご存知でしょうか?
猫のことを考えている動物病院は「キャットフレンドリー」という言葉を使用していることが多く、猫医学会などに参加している可能性が高いです。
また、「キャットフレンドリークリニック」という認定もあり、猫に優しい環境や診察を提供している、基準を満たしている動物病院に与えられます。
- 猫専用の待合がある
- 猫専用の入院室がある
- 猫の専門家(catvocate)がいる
- 猫のフェイシャルフェロモンを使用している
キャットフレンドリークリニックには、ゴールド、シルバーとランクがあり、基準を満たしている数で決定します。
猫専門家がいて猫についての勉強を熱心にしている可能性が高いので、病院探しの時には、「キャットフレンドリークリニック」で検索してみましょう。
猫のフェイシャルフェロモンについては次の項目で説明します。
病院が苦手でストレスで体調を崩す猫には薬も
病気かもしれないのに、検査や治療のために動物病院に行くことでもっと体調が悪くなってしまう、という猫は沢山います。
または、健康のために健康診断や混合ワクチンを受けたいのに、動物病院に行っただけで体調不良になったり、膀胱炎や下痢、嘔吐になる猫も。。。
あまりにも緊張やストレスがひどく、動物病院で大暴れ、爪が抜けたり、タオルを噛んで口から出血したりする猫に対しては、フェイシャルフェロモン、ストレス軽減サプリ、抗不安薬を事前に処方することがあります。
- フェイシャルフェロモン
- ストレス軽減サプリ
- 抗不安剤
猫の合成フェイシャルフェロモンには、猫を安心させる働きがあります。
ストレスを感じやすい猫には、ストレス軽減のために乳製品から作られるサプリもお勧めです。
自傷行為のようにケガをしてしまう猫には、お薬の力を借りた方が良いことも多くあります。
抗不安薬は猫が「眠いな」と感じている間に全て終わらせることができるので、猫にとってもメリットが沢山あるでしょう。
ぜひかかりつけの先生に相談してみてくださいね。
まとめ
猫の通院ストレスを軽減できる工夫はたくさんあります。
- 適切なキャリーバックの選択
- 日頃からキャリーバックにならす
- 移動時の工夫
- 待合室での工夫
- 猫に優しい動物病院選び
- お薬の活用
病院に行くのが少しでも辛いイベントではなくなるよう、日頃からの工夫も実践してください。
子猫であれば病院スタッフからご褒美をあげてもらうなどすると、より動物病院に慣れることができるでしょう。
また、飼い猫に関して悩みがある方は、「同じ悩みを抱えている」「同じことを経験した」など、飼い主同士で情報交換が出来るサイト
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